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2023.02.24

鹿児島の鶏文化

鹿児島の鶏文化

鹿児島と鶏、そのルーツ

鶏は、紀元前300年前後に日本へ伝来したと言われています。鹿児島でも古くから鶏は愛されてきた存在で、江戸時代には薩摩藩内で「薩摩鶏」と呼ばれる鶏をつくり出しました。体が大きく、気性が荒い「薩摩鶏」は、武士たちの士気を高める闘鶏用として飼育されていました。

さらに薩摩藩では、鶏にかかる年貢を免除していたため、各家庭の庭先で飼われ、来客へのもてなしや祝いの席、そして農作業の疲労を癒やす栄養源として鶏料理が食されるなど、鹿児島の人々にとって、生活にとても身近な存在だったのです。

鶏への愛は、今でも健在

鹿児島といえば黒豚や黒牛が有名ですが、養鶏にも長年力を注いできました。その結果、ブロイラーの飼養羽数で令和4年に日本一となりました(※1)。

今では日本三大地鶏のひとつとなった「さつま地鶏」をはじめ、「さつま若しゃも」「黒さつま鶏」ブランド鶏も数多く存在します。また、鶏肉の購入金額は、2021年に鹿児島市が全国1位(※2)。鹿児島の人々の鶏への愛は今もなお健在です。

※1 農林水産省「畜産統計」より
※2 2021年平均の都道府県庁所在市及び政令指定都市別家計調査品目別データより

鹿児島の鶏料理

鶏料理は、鳥刺しはもちろん、多彩なメニューで鹿児島県民に親しまれてきました。
蒸して親鶏の旨味を凝縮させた「白切鶏(ばちけい)」、旨味たっぷりの出汁と親鶏の歯ごたえが楽しめる「鶏の煮付け」、奄美大島を代表する郷土料理「鶏飯(けいはん)」、鶏肉と野菜を煮込んだ「さつま汁」など、鶏の旨味を最大限に活かした鶏料理が鹿児島の食卓を彩っています。